『親切は脳に効く』 デイビッド・ハミルトン 24-17
親切がオキシトシンを生み、オキシトシンはNO(一酸化窒素)とANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)を生み、NOとANPは動脈を拡張し、血圧を下げる。いわば、「ドミノ効果」が体内で起きることになるのだ。P93
ハグは心臓にいい。一日一回のハグは心臓医を遠ざける。P123
親切が体に良い影響を与えるということが、医学的に説明されるというのはいいことですね。でも、ここで勘違いしちゃいけないのは「親切なふり」ではダメだということです。そう、他人に親切にすることが、自分にとって重荷になるようではいけません。親切にすることが当たり前、日常的なことであるのが大事なのです。
何も恋愛に限ったことではない。家族や友人、隣人、仕事仲間とも質の良い人間関係は築ける。郵便配達人や他人とでもいいやり取りができることはある。動物との関係が一番いいという人も多い。どんな関係にも意味がある。親切つながりがある限り、どんな関係でも心臓にはいい影響があるのだ。P111
身近な人との良い人間関係、ペットとの心休まる時間も、親切と同じように体にいい影響を与えます。リラックスできる空間、余計なことを考えなくていい時間、そういうものが心に安定をもたらし、体調を整えてくれるのです。
気がついていないだけで、親切の「波及効果」「ドミノ効果」は毎日起きている。親切な行動はそれを目撃した人の気分を高め、別の人にもその親切を伝えようという気にさせ、他の人たちの気分まで高めていく。P242
親切にすることは気持ちがいいことだし、それが他の人も気持ちよくしてくれます。その気持ちが先に贈られる(ペイフォワード)ものです。だから親切とは、誰かの為でもあり、自分の為でもあるのです。
自分の欲ばかり追いかける人たちが、世間を騒がしています。彼らは、そんなことをしていたらいつか破綻するよって、誰にも言ってもらえなかった可哀想な人たちです。
情けは人の為ならず、世界はみんなで作っているものなのですから。
3043冊目(今年17冊目)
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