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『ルドルフとイッパイアッテナ』 斉藤洋 杉浦範茂 24-38

Rudoruhutoippai

ルドルフとイッパイアッテナ

斉藤洋(さいとう ひろし)作

杉浦範茂(すぎうら はんも)絵

講談社

第27回講談社児童文学新人賞受賞

 黒猫のルドルフは魚屋のおじさんから逃げていました。間違って長距離トラックに乗ってしまい、気がついたら知らない町にいました。

 ここで出会ったのが、ノラ猫のイッパイアッテナでした。

 イッパイアッテナは大きくてケンカも強いし、ここらの猫たちから怖がられているようなんですけど、ルドルフは彼になぜか気に入られます。そして、食べ物の貰い方とか、人間との関わり方など、町での生き方を教わっていきます。

 いろんなことを教わるうちにわかったのが、イッパイアッテナが字が読めるということです。そして、字を読むことが毎日の生活を便利に、豊かにしてくれるのだとルドルフに教えてくれるのです。そしてルドルフも勉強を始めました。

 

 イッパイアッテナとルドルフの会話は、なかなか深いものがあります。今まで知らなかったことを勉強することで、教養が身につくということ。誰かに教わるという手もあるけれど、自分で調べる方法もあるのだと教えてくれるイッパイアッテナは、ルドルフの師匠となっていくのです。

 こんな風に人生の先輩から何かを教わるというのはいいことですよね。今まで気がつかなかったこと、わからなかったことを、そのままにしてきたルドルフの生き方が変わっていく様が、とっても楽しそうでいいんですよ。

 そして最後の方では、ルドルフが逆に教えることもあって、お互いにそれを理解できたから、友情が成り立ったのだというところに感銘を受けました。

 これまで斉藤洋さんの作品はいろいろ読んできましたけど、これもとっても面白い!このシリーズもぜひ読まなくっちゃ。

3064冊目(今年38冊目)

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