『赤いペン』 澤井美穂 24-61
中学生の夏野(なつの)さんは、不思議な赤いペンのうわさが気になっていました。
夏野さんがよく出かける文学館の草刈さんとちはやさん、謎の五朗さん、彼らにも手伝ってもらってペンの話をしていた人が少しずつ見つかってきます。
でも、夏野さんは内気なので、知らない人に取材するなんて大変そうだなって思いました。そんな彼女に声を掛けてきたのが同級生の春山くん。誰にでも気さくに声を掛けられる彼のおかげで、不思議な話の取材が進んでいきます。
不思議な赤いペンのお話は、夢のような、でも現実に起こったことで、話してくれた人たちもみな不思議がっていました。どの人も、そのペンを偶然に拾って、何かを書いて、そのペンはいつの間にか消えてしまったというのです。
最初は断片的だった物語が、少しずつつながっていきます。
こういう不思議なお話、大好きです。
いろんな人の話を聞くことで、夏野さんは知らない世界に触れるようになりました。みんな小さな秘密を持っていて、それに気づかせてくれるペン。わたしのところにも、現れてくれないかしら。
ところで、最初の方でちはやさんが運んでいた本は「片桐筆」という作家のものでした。これが、この物語のキーポイントだったのですね。
3087冊目(今年61冊目)
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