『チ。第1集』 魚豊 24-40
ラファウは優秀な学生で、飛び級で大学へ進学する予定です。専攻するのは当時一番重要視されていた「神学」のはずでした。でも、フベルトさんに指摘されて気がついたのです。自分は「天文学」を学びたいと!
15世紀のヨーロッパでは、C教会の力が圧倒的に強く、それに反する異端の者は捕まり、拷問を受け、改心しないものは火あぶりにされるのです。当時は「天動説」こそが正しく「地動説」を研究するものは「異端」とされました。そんな時代に天文学を学ぶというのは、とても危険なことでした。
この作品を読むまでは、このタイトル「チ。」とは何なんだろう?と思っていたのですが、読んでみてわかりました。「地動説」の「地」であり、異端として囚われ、殺されていった人たちの「血」でもあるのです。
地球上のすべてのものは神が作ったものであり、地球が宇宙の中心であるというのが天動説であり、それは絶対の真理とされ、それ以外の考えを許されませんでした。
17世紀に行われた異端審問の場でガリレオは「それでも地球は回っている」と呟いたという話は有名ですけど、ダーウィンが提唱した「進化論」も同じような運命を辿ってきたのです。
これまで信じてきたことをいかなる方法を以てしてでも守ろうとする権力に対して、本当はどうなっているのだろう?と真理を求める人は戦い続けます。
今でも地動説や進化論を認めない人たちが存在します。それくらい、C教にとって重大な問題なのだという所に、強烈な怖さを感じます。
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