『日本の税は不公平』 野口悠紀雄 24-91
自民党のパーティー券キックバック問題は、政治資金規正法が課す政治資金収支報告書記載義務違反の問題とされている。しかし、これは、脱税問題として捉えるべきではないか?国民の怒りは、その点に向けて爆発している。
~中略~
パーティー券収入が非課税でも、使途自由のキックバックは課税収入のはずだ。それにもかかわらず、これが脱税問題とされないのは、まったく理解できない。
国民には確定申告で税金をキッチリ払えと言っているのに、政治家だけ税金逃れをしているという事実は、呆れてものが言えません。政治倫理審査会で釈明せよと言われても、その場へ出ることさえ嫌だという人が大半とは、自分が政治家だという認識すらないのでしょうか?
結局は税金を払わないのが当たり前の政治家たちだから、税金ことがわからないのだとしか思えないことが、あまりにもたくさんあるのです。
「税収が見込みより増えたら納税者に返す」(所得税減税)というのは、そもそもおかしな発想だ。税収が見込みより少なくなった場合には国債を発行して穴埋めする。だから、見込みより多くなれば、国債を償還しなければならない。P91
赤字国債はそのままで、人気取りで減税を行っているつもりなのかもしれないけど、それに対して「ありがとう」なんて思っている人がどれだけいるのだろう?つまり、政府は意味のないことばかりしている。
物価対策ならまず円安是正 P93
本当に国民のことを考えるなら「円安是正」のはずですよね。ガソリンも、食品も、さまざまなものを輸入に頼っている以上、円安が原因で値上がりしているのです。輸出産業にだけいい顔をしようとしているのは何故ですか?日本は輸入に頼っている国なのに。
低賃金によって、外国人労働者が日本に来なくなるだけではない。日本の賃金の国際的な地位がさらに低下すれば、日本からも若い人材が海外に流出する。そうなれば、労働力不足がさらに深刻化するおそれがある。P216
介護従事者が増大する必要があるが、実際には、介護従事者が減少しており、外国人にも頼れなくなっている。人材の確保が深刻な問題だ。それにもかかわらず、訪問介護の基本報酬が引き下げられる。これでは、在宅介護は破綻してしまう。P221
先日ニュース(“ニセコバブル”の裏で起きていた介護危機)を見てビックリしたのですが、北海道のニセコでは、インバウンドの旅行者に対応するために物価がかなり上がっていて、そこで働く人たちの賃金が非常に高くなり、たとえばホテルのバイト時給¥2000も珍しくないというのです。すると、介護のように安い賃金の所からは人がいなくなってしまうのです。おまけに介護報酬が下げられてしまい、ニセコの介護業界は壊滅的な人手不足で、訪問看護は間もなく崩壊するだろうというのです。
国民から税金という形でお金を集め、それを市民生活のために有効に利用するというのが政治の役目だということをわかっていない人が政治家になっているという事実は、余りにも酷い日本の現実です。
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