『ローズさん』 澤井美穂 24-93
中学2年生の惟(ゆい)は父方のお祖母さんの家で暮らしています。唯はお母さんとの生活が息苦しくて、逃げてきたのです。お祖母さんは自分のことは自分でやりなさいというだけで、後は自由にさせてくれるし、学校で友達は出来たし、こっちへ来てよかったと思っています。
学校の総合学習で、町のことを調べることになり、友だちが提案した「ローズさんの呪い」を調べることになりました。地元の人たちに聞き取り調査をするうちに、想像もしなかったことがこの町で起きていたことを知ったのです。
「赤いペン」でも登場した、文学館の草刈さんとちはやさんが、この作品にも登場しました。ローズさんのことを調べるうちに、この文学館の秘密も少しずつわかってきます。
唯さんとお母さんの確執と同じようなことが、きっといろんなところで起きているはずです。でも、それをイヤだということができない子がほとんどなんですよね。お母さんに悪意があるわけじゃないんだけど、「あなたのため」という気持ちを呪いのように子どもが感じているのをわからないのは、第三者として見てくれる誰かがいないからなのかしら。
唯さんは、お祖母さんとの暮らしで自分でできることが広がり、心の自由が大事だとことを強く感じたようです。こういう風に子どもを育ててくれる大人の存在はとても大事です。
町の人たちと話すうちに、人は自分が見たいものしか見ないということを知った唯さんは、ちょっと大人になったのかもしれません。
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