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『向田邦子の本棚』 向田邦子 24-117

Mukoudakunikonohondana

向田邦子の本棚

向田邦子(むこうだ くにこ)

河出書房新社

向田邦子が遺した蔵書が訳1600冊あった。その多くを所蔵する実践女子大学図書館・向田邦子文庫を中心に、かごしま近代文学館と実妹・向田和子さん所蔵のものも含め、「向田邦子の本棚」を探っていく。

 子どもの頃から本を読むのが好きで、「本屋のお嫁さんになりたい」なんて言っていたそうです。本屋さんなら好きなだけ本が読めるからそう思ったのかもしれませんね。

 本当に様々なジャンルの本を読んでいらした向田さん。気に入った本があれば誰かに貸したり、時には複数冊買ってプレゼントしたりしていたそうです。

 蔵書の中には文芸書が多いのはもちろんだけど、食に関する本がとても多いのでビックリしてしまいます。この本で紹介している「食いしん坊に贈る100冊の本」はとても楽しい100冊です。伊丹十三、沢村貞子、檀一雄、金子信雄など、わたしも読んだことがある本が何冊も見つかりました。そんな中で目を惹いたのは、邱永漢さんの「象牙の箸」と「食は広州に在り」です。お金に関する本は何冊も読んだことがあるけれど、こういう本も出されていたのですね。

 

 対談も掲載されているのですが、その内容が本のことと同じくらい食の話が多くて、向田さんって本当に食いしん坊だったのねぇ。

・イーデス・ハンソンさんとの対談(1980年)
・鴨下信一(演出家)さんとの対談(1981年)
・藤久ミネ(評論家)さんとの対談(1981年)

 

 向田さんの書評で、半村良さんの文章をとても褒めているところがあって、半村さんの小説も読みたくなりました。そういえば、「半村良」というペンネームは「イーデス・ハンソン」の和訳だと聞いたことがあります。


 向田さんは、1981年8月22日台湾旅行中、航空機事故により亡くなられました。享年52歳。当時、そのニュースを聞いて「噓でしょ!」と思ったことを覚えています。あれから40年以上経ち、もし今も生きてらっしゃったら、もっともっと小説やエッセイを読めたのになぁと、残念に思うのです。

3143冊目(今年117冊目)

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