『すべての神様の十月 3』 小路幸也 24-114
今回登場したのは、招き猫、韋駄天、八咫烏、疫病神、道祖神、雷神、雷獣、龍神、方位神、九十九神、風神、土の神、火の神。みんな身近な神様たちです。
「凄くないよ。僕たちは人間がいないと何もできないし、この世に存在さえしなくなるものだから」
「え、そうなんですか」
「決まってるだろ。人間がいなかったら、神様は皆、仕事がなくなっちまうだろ。つまり存在が消えるってこったよ」
普段から神様を大事にしている人もいますけど、たいていの人は、さだまさしの「雨宿り」のように「困ったときだけの神頼み」なんです。でも、それでいいような気もします。神様だって忙しいんですから。
元々は神様の名前だった「韋駄天」とか「疫病神」のように、人間に対する形容詞として使われるようになったのはいつごろからなのでしょうか。そういう風に使われるというのは、身近な神様という証なのかもしれません。そんな中で、わたしにとって「八咫烏」というのは、子どもの頃に知らなかった神様です。Jリーグができた時に初めて知ったのですが、知らない神様ってまだまだ大勢いらっしゃるのでしょうね。
この本の中で、わたしたちには見えていない神様同士が話をしているシーンが時々あるのですが、あんな風に「福の神さんにはかないませんよ」なんて話をしているとしたら面白いなぁ。
3140冊目(今年114冊目)
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