『不便なコンビニ』 キム・ホヨン 24-102
青披洞(チョンパドン)でコンビニ「ALWAYS」を経営しているヨムさんは、ソウル駅で彼女の大事なポーチを拾ってくれたホームレスの男に自分の店で働いてくれないかと提案しました。最初はこの男自身も、コンビニで働く他の人たちも疑問を持っていたのですが、ヨムさんは、この人は大丈夫だと不思議な確信を持っていたのです。
男は記憶を失くしていて、どうしてソウル駅にいたのかさえ分からなかったし、話し方もたどたどしく、自分の名前もわからず、独孤(トッコ)と呼んで欲しいというだけでした。
周りの不安とは反対に、この男はコンビニの仕事をあっという間に覚えてしまって、先輩のバイト店員をびっくりさせるのです。ぶっきらぼうに見える彼だけど、お客さんには親切だし、クレーマーは撃退してしまうし、深夜のバイトとして定着します。独孤に会いたくてコンビニにやって来る人まで現れたのです。
韓国のコンビニって、日本のコンビニととっても似ているんですね。カップ麺、のり巻き、缶入りの酒を買って、テラス席で食べる会社員の姿が目に浮かびます。
よそのコンビニで売っているという朴賛浩(パク・チャンホ)弁当って、どんなお弁当なんだろう(笑)、MLBの韓国シリーズで始球式をしていた彼の姿を見たばかりなので、不思議な気がしました。
独孤が、お酒の代わりに飲んでいた、ペットボトルの「トウモロコシひげ茶」もどんな味なんだろう?
・山海珍味弁当
・クレーマーの中のクレーマー
・おにぎりの効用
・ワン・プラス・ワン
・不便なコンビニ
・四本で一万ウォン
・廃棄商品だけど、まだ大丈夫
・ALWAYS
最後の方は、コロナ禍へなっていく時代で、最初の頃はどうしていいのか分からなくて、みんな疑心暗鬼だったなぁってことを思い出したりしました。
知らないうちにいろんな人を助けていた独孤。彼が記憶喪失になっていたのは、忘れたい過去があったからだったのですね。でも、そんなつらい過去も、彼の誠実さがきっと少しずつ和らげていくのだと信じたくなるラストでした。
品数が少ないから「不便なコンビニ」なんて悪口を言う人もいるけれど、そんなことより大事なことがあるんだって、独孤さんに教えてもらいました。
3128冊目(今年102冊目)
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