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『ノクツドウライオウ』 佐藤まどか 24-123

Nokutudouraiou

ノクツドウライオウ

靴ノ往来堂

佐藤まどか(さとう まどか)

あすなろ書房

NetGallyJP

第70回(2024年)青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 中学校の部

 夏希のお祖父さん(マエストロ)は靴職人です。店と住まいがある建物は築100年のレンガ造り。店にかかっている看板「ノクツドウライオウ」も100年に作ったものだから右から書かれていて、みんなこの看板がちゃんと読めなくて頭をひねっています。

 オーダーメイドのいい靴は直しながらずっと履き続けることができるんだよということは理解できるけど、このままこの店を続けていけるかどうかは不安だなと夏希は感じています。自分は靴作りは好きだけど、マエストロのような立派な職人になれそうにないし、本当は跡継ぎのはずだったお兄ちゃんはどこかへ行ってしまったし。

 店がある土地を買い取りたいとか、ビルを建てましょうという営業の人たちがやって来るけれど、マエストロは「絶対に売らない」と言い続けています。

 

 職人の技術は学校で習うこともできるけど、やっぱりいい師匠につくことが大事なんですよね。そういう意味では、ここのマエストロはとっても素晴らしい人なんですけど、後継者問題は深刻です。

 マエストロのようないい職人さんがいなくなってしまったら、すばらしい技術を後世に伝えることができなくなってしまいます。こういう仕事もあるのだと、子どもたちに見せていくこと、それも大人の役目であると感じます。

 

 夏希のクラスメートだけど、全然仲良くない関係の宗太が、靴職人の仕事に興味があると言って、突然マエストロが仕事しているところを見学しにやってきて、おまけにマエストロと仲良くなっちゃって、夏希はとっても機嫌が悪くなってしまいました。こんな奴にこの仕事ができるわけがない!ってね。

 これから「靴ノ往来堂」はどうなっていくのでしょう?

 

#ノクツドウライオウ靴ノ往来堂 #NetGalleyJP

3149冊目(今年123冊目)

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