『チ。第4集』 魚豊 24-147
自らが間違っている可能性を否定する姿勢が、学術とか研究には大切なんじゃないかってことです。
第三者による反論がゆるされないなら それは 信仰だ。
新興の尊さは理論や理屈を超えたところにあると思いますが、それは研究とは住み分けられるべきでは?
それは研究の妨げになるというバディーニの言葉にオグジーはこう答えます。
間違いを永遠の正解だと信じ込むよりマシでは?
オグジーが文字の勉強をしているのを見て、バディーニは「なぜ、そんなことをするのだ」と問いただすところで、わたしは言いようのない息苦しさを感じました。教養や知識のない人間が文字を知り、勉強をしても無意味だ、むしろ危険であるというのです。つまり、一般の人間は教会という権力の決めたとおりに生きていけばいいだけなのだと。
バディーニ自身、教会の圧力に押しつぶされているのに、彼は一般の司祭に対して同じような態度を取るのです。権力を持つ人がそうでない人を押さえつけるのは当り前だというのが、この時代の人間の常識であったのでしょうね。
異端諮問員が行っている尋問という名の拷問や、殺人は、確かに酷いものです。でも、これは今の時代にも続いているし、決してよその国のことでもありません。
拘置所や外国人の収容施設で不当な扱いを受ける人がいたり、最近ニュースにもなった水俣病の被害者たちへの酷い扱いなど、あの恐ろしい異端諮問と少しも違っていないのだと、気づかなければならないのです。
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