『牡丹ちる おくり絵師』 森明日香 24-140
江戸時代の瓦版は、現代のニュースや週刊誌のような役目をしていました。人々の関心が高い天変地異、大火、事件などを、街角で大見出しの部分を読み上げながら販売したので、読売とも呼ばれました。
瓦版は人気があるだけに、記事にする内容には制限がありました。心中のように、人心を乱すということでご禁制になっている事もありました。ご禁制である心中の記事を乗せた瓦版を売っていた一味と間違えられて、おふゆが捕まってしまったところから物語が始まります。
人気の役者の錦絵は高値で売れます。ですから人気役者が死んだ後、その絵を描くという仕事もあります。でも、死んだ人を貶めるような絵が売られることが多くて、そう言う仕事はしたくないとおふゆは考えています。
わたしは、とおふゆは声を強めた。
「亡くなった人を安らかな世に送り出す絵を描きたいのです」
おふゆは自分の絵はまだまだで、自分が思ったような絵が描けるようになるには修行が必要だと考えています。なのに仕事の依頼が入るのは、自分が女だから珍しがられているだけではないか?とも思っています。だから日々悩み続けています。
でも、師匠はおふゆのことをちゃんと見てくれています。この子はいい絵が描けると信じてくれているのです。いい師匠につけてよかった。
そんなおふゆに思いを寄せる「卯の屋」の寅蔵さんの気持ちが届くには、もう少し時間がかかりそうですね。
第一話 読売の心中絵
第二話 宝物
第三話 牡丹ちる
#牡丹ちる #NetGalleyJP
3166冊目(今年140冊目)
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