『もうひとつのワンダー』 R.J.パラシオ 24-155
ワンダーに登場した3人の同級生ジュリアン、クリストファー、シャーロットが、オギ―(オーガスト)との関りももちろんあるけれど、それ以外の日常が語られています。
あの「いじめっ子」ジュリアンが、なぜあんなにもオギ―を意識してしまっていたのか?それを知るとちょっとかわいそうな気もします。夏休みにパリにいるお祖母ちゃんに会いに行ったジュリアン。お祖母ちゃんの子ども時代は戦争で、とてもつらい体験をしたという話を聞かせてもらいました。ジュリアンという名前のもととなった、お祖母ちゃんの同級生の話は、彼に大きなショックを与えました。でも、それはとてもいいショックだったのだと思います。
クリストファーは、生まれた時からオギ―の友だちです。小さかったころは家も近所でよく遊んだのに、今は引越してしまって少し遠くに住んでいます。彼の両親の仲が悪くなって、動揺するクリストファーの気持ちを両親は余りわかってくれていなかったようです。誰に相談していいのかわからない彼の気持ちを癒してくれたのがオギ―だったというのは凄いなぁ。
優等生のシャーロットは、自分に期待されていることや、友達との関係を上手くやっているつもりなんだけど、どこかギクシャクしてしまっていることに悩んでいます。そして、「あなたは大人が見ている時に普段よりいい人を演じている」と言われてしまってドキドキしてしまうのです。
みんな、それぞれに問題を抱えていて、悩んでいます。それを誰にも相談できなくて、自分ひとりで悩んでしまうことが、誰にだって必ずあるんです。だから、この人なら大丈夫って、打ち明けられる友達や家族がいるって、とても幸せなことです。今回登場した3人には、ダメなことはダメ、ステキなことはステキって正直に言ってくれる人がいて本当に良かった。
目に見える障害、見えない障害、心の問題、友だちとの関係、親との関係、いろんなことが人間を作っていくのですね。この本も、ワンダーでした。
3181冊目(今年155冊目)
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