『魔術師』 江戸川乱歩 24-181
名探偵、明智小五郎が、最近付き合うようになっていた玉村妙子さんの叔父さんの所に、不気味な紙切れが毎日届くのだそうです。その紙切れには数字が書かれていて、その数字がゼロになったら誰かが殺されるというのです。
その事件の調べをしていた浪越警部は、明智に相談しようと考えていました。ところが、明智は誰かに囚われてしまっていたのです。そして、明智小五郎は死んだという新聞記事が!
おどろおどろしい密室殺人事件に立ち向かう明智小五郎、犯人である魔術師が仕掛けた、あっと驚くトリック。これは探偵小説の王道ですね。江戸川乱歩の古めかしい感じの文体が、こういうストーリーにはピッタリだなと思いました。
この本には、長編の「魔術師」と短編の「黒手組」が収められています。明智小五郎はカッコイイところもあるけれど、読書好きでオタクな感じもします。そういうところは、シャーロック・ホームズとも似通っている気がします。表紙の絵はそんな彼を上手く表現していますね。
3207冊目(今年181冊目)
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