『左脳さん、右脳さん。』 ネドじゅん 24-168
何かをしようとしている時に「それは無理だよ」とか「今更」とか、自分の頭の中で、誰かが勝手にしゃべっていると感じることがあります。誰か他人からそういうことを言われるならともかく、自分の中にそういう「邪魔をする言葉を発する人」がいるのがとても不思議でした。
その謎を解いてくれたのが、この本の著者です。自分の脳の中に「左脳さん」と「右脳さん」がいて、自分に指示を与えてくるのだそうです。
「左脳さん」は太古の昔からある脳の機能で、身の安全が第一という働きをします。ですから「危ないことをしちゃダメだよ」「そんな得体のしれないものを食べちゃダメだよ」と語りかけるのです。左脳さんは言葉による思考・理屈が好きですから、「こういう決まりになっている」とか「こっちの方が安全な確率が高い」とかを、頭の中で語り続けるのです。
一方「右脳さん」は直感なのです。「ひと目会ったその日から」とか「おいしそうだから食べてみた」とか「偶然に出会った」というのは右脳さんの働きです。
生きていく中で直感というのはとても大事なものなのに、理屈を通そうとする左脳さんは、それが気に入りません。だから理屈で行動を抑え込もうとするのです。なぜなら、そちらの方が安全だから。
(左脳さんに)
「わかった。だが、黙っていなさい。あなたはあたまにいて、身体のなかで一番高い場所をいただいているのだから。そこから全身の細胞に愛を降らせなさい。」そうして「愛しています、愛しています」と唱えさせます。
脳内でも、それ以外の言葉を発するのは禁じます。
違うことを言い出したら、すぐに愛を降らせる作業に戻らせます。ここはあなたが厳しくやってください。
左脳さんに悪気はありません。それどころか、いいことをしていると思っています。でも、それは大きなお世話なのです。わたしを大事に思ってくれているのは分かっているから、黙ってわたしを愛してください。と説得する必要があるんです。
そこへ至るまでのお話がこの本に書かれているのですが、これが簡単なようでいて、結構難しいんです。
現在、ネドじゅんさんの頭の中では、左脳さんは何も言わなくなり、とても静かな状態なのだそうです。
それを目指すわたしがやるべきことは、何かネガティブな考えが浮かんで来たら、それを言っている左脳さんに「余計なことは言わずに、わたしを愛するだけに徹してください」とお願いすることなのです。
ただ、それだけなのです。だからやってみる価値はあります。まずは呼吸法からやってみます!
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