『ヒストリエ 2』 岩明均 24-250-3276
エウメネスは兄と拳闘(ボクシング)で対決することになってしまいました。最初は兄が優勢だったけど、エウメネスは戦いながら夢に出てきた女性の動きを思い浮かべ、拳闘の動きを理解していきます。そして兄を殴り倒してしまったのです。
町の中で時々見かけていた奴隷・トラクス。彼の足につけられた鎖が短くて可哀想だなとエウメネスは常々思っていました。話をすることはなかったけれど、何か引き合うものを感じるふたり。
ついにトラクスの足の鎖が外されました。町の人たちは「やっと、外してもらったんだね。」と好意的に受け止めていたのだけど、大事件が起こりました。トラクスが奴隷として働いていた一家を皆殺しにして逃亡したのです。たったひとりで逃げているだけなのに、なぜか町中の人が右往左往しています。
このトラクスという男の強さが驚異的であることを目の当たりにしたエウメネス。凄いなとは思うけど怖いとは思いません。それはきっと彼の中にも同じような力があるからなのでしょう。
今まで育ってきた家の実子ではないということが明らかになり、トラクスと同じようにスキタイ人であり奴隷であるという扱いをうけるようになるエウメネス。その手のひら返しは余りにも酷いのです。父が亡くなった後、兄が強権を発動したのは、彼の特別な能力を恐れ、嫉妬したからなのか?エウメネスはその運命を受け入れつつも、自分の可能性に興味を持っているところが、普通じゃないなぁ。
第10話 斃(たお)すイメージ
第11話 足音
第12話 トラクスの戦い・1
第13話 トラクスの戦い・2
第14話 トラクスの戦い・3
第15話 2つの死体
第16話 証言
第17話 別世界
第18話 図書室・3
第19話 ペンダント
このときエウメネス12歳、いやいや、凄い話だ!
3276冊目(今年250冊目)
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