『87歳、現役トレーダー シゲルさん』 藤本茂 24-302-3328

87歳、現役トレーダー シゲルさん

藤本茂（ふじもと しげる）

ダイヤモンド社

オトラジ

　現在87歳のシゲルさんは、現役のデイトレーダーです。19歳の時に株に興味を持つようになってから、基本的に独学で学んできました。パソコンを使うようになったのは66歳の時。あくまでも株の取引にしかパソコンは使っていないので、他の機能はほとんどわからないのだそうです。

　毎朝2時に起床し、海外の状況を確認するところから1日が始まります。毎朝4時ごろに日本経済新聞が届くのですが、日によって多少時間が異なるので、新聞を投函したらインターホンを押してもらう事にしています。これだけでも無駄な時間を省くことができるからだそうです。

　シゲルさんは株に関する勉強はもちろん欠かしませんが、それ以外で注意しているのは体調管理だそうです。どうしても座りっぱなしになりやすいので、朝はラジオ体操をし、適当な時間に散歩をしています。更に、株の売買がない土日は2時間くらい散歩をするそうです。デイトレードには、瞬時の判断が必要な場合もあります。だからこそ、体調管理が何より大事と考えているのだそうです。

株の世界では、先に何が起こるかなんて誰にもわかりません。回転ずしチェーン大手のスシローなんて、高校生が店内で悪ふざけしたことで株価が暴落したわけです。そんな展開を事前に想像できる人はいないでしょう。

国内で最大の機関投資家は、国民年金など公的年金を管理する「年金積立金管理運用独立行政法人（GRIF）ですね。

我が家の時計は1時間に1回、音楽を鳴らして時間を知らせてくれるので、すぐに反応することができます。パソコンにも時間表示はありますが、作業に没頭していると見落としてしまいますからね。

日本の株式市場には多くの外国人投資家が参入しています。なかでも米国人投資家の割合が高いといわれますが、多くの米国人投資家は、米国株に投資したうえで日本株に投資ししています。
そのため、米国株の調子がいいときは日本株も買われやすくなり、米国株の調子が悪いときは日本株が売りに出されやすいというわけです。

　シゲルさんのお話は、とても具体的です。資料を毎日調べ、世界情勢も考え、ひとりで取引を続けています。日々の取引を淡々と続けることが大事だとおっしゃいます。株ですから、時には暴落することもありますが、そういうことが起きても困らないように、投資を分散しておくとか、気配を敏感に感じるようにしておくことが大事だそうです。

　体調管理や気分転換のためにしている散歩の途中でも、こういう店が増えて来たなとか、変わった商品が出て来たなということを観察することも忘れないシゲルさん。

　いくつになっても、こういう気持ちでいることの大事さを教えていただきました。

　シゲルさんのことは『【オトラジ#245】87歳で資産18億円！デイトレーダーシゲルさんの教え』で知りました。

3328冊目（今年302冊目）