『人魚が逃げた』 青山美智子 24-324-3350
ーーー失礼ですが、あなた様は?
「王子です。
ーーー王子? 今日はどうしてこちらに?
「ぼくの人魚が、いなくなってしまって・・・」
ーーー人魚が。
「・・・逃げたんだ。この場所に」
銀座の歩行者天国に「王子」と名乗る青年が突然現れたのです。たまたま中継していたTVに映った彼の姿が余りにもセンセーショナルで、多くの人がSNS上で「人魚が逃げた」を話題にして、ちょっとした騒ぎになっていました。
銀座に来ていた5人の人たちが、王子に出会い、それぞれの人生について考え直し始めます。
1章 恋は愚か
12歳年上の女性と交際中の元劇団員の会社員
2章 町は豊か
娘と買い物中の主婦
3章 嘘は遥か
絵画の蒐集にのめり込み過ぎて妻に去られてしまった男
4章 夢は静か
文学賞の選考結果を待つ作家
5章 君は確か
高級クラブでママとして働く彼女には、若い恋人がいて
王子にとっての人魚、つまり大事な人との関係を悩むのは、その人のことをとても好きだから。でも、このままではダメだと思ってしまうのは、自分に自信がないから?
王子はただのコスプレ? それとも、まさか本物? よくわからないけど、でも確かにいたの、銀座のど真ん中に。そして、彼の悲しみは本物だったの。なのに、人魚には伝わっていなかったなんて。その姿を見ているうちに、そんな気持ちがわたしの中にもあることに気づいたの。
アンデルセンが書いた人魚姫の物語は、本当はああいう結末じゃなかったなんて知らなかった。だから、諦めちゃダメだって思ったの。だって、わたしにも違う未来が待っているかもしれないんだもの。
#人魚が逃げた #NetGalleyJP
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