『デスメタルアフリカ』 ハマザキカク 24-317-3343
アフリカでデスメタルをやってるバンドが結構あるらしいと聞きつけた著者は、片っ端からインタビューを申し込みます。そして現地へ行って話を聞いてくるのです。見た目は怖そうな人ばかりですけど、話してみるとやっぱり音楽好きの若者って、世界中どこへ行っても同じようなことを考えてるということが分かってきます。
南アフリカのような大きな国では楽器やPAなどを手に入れやすいのですけど、小国の場合は「外国から輸入するしかない」という話が多かったです。
インタビューしたバンドの写真を見ていると、デスメタルと名乗っているだけあって、黒っぽいコスチュームが多いですけど、民族衣装っぽい人もいるし、欧米のバンドのロゴ入りTシャツを着ている人も多くて、ロック小僧は世界中同じなのかも?という気がします。
デスメタルなのに「顔を白塗りかよ!」と著者はツッコんでますけど、それには激しく同意(笑) こんなところにもキッスの影響があるのかなぁ?と感じてしまいます。
デスメタルと名乗っていても、実際にはハードロックだったり、民族音楽っぽかったり、でもいいんですよ、好きな音楽をやってるんだから。
どんなバンドが好きですか?という質問に、意外と日本のバンドの名前が出てくるのにはビックリ!世界中の音楽を聞ける時代になったんだよなあと、感動すら覚えます。モーリシャス諸島とか、マダガスカルとか、オリンピックの時くらいしかきかない国名がたくさん登場するこの本、今まで知らなかったアフリカの音楽事情を知ることができて、とても面白いです。南アフリカで毎年ロックフェスが開催されているということも、初めて知りました。
この本を出版しているパブリブは、変わった音楽活動をしている人たちに興味があるらしく、「デスメタルインディア」「ヒップホップ東欧」「ソ連ファンク」などが出版しています。リストを眺めていたら、「デスメタルチャイナ」なんて本もありました。この本の表紙になっているマリリンマンソン風の人、ねずみ男風の人(人間椅子の影響か?)、そして「死亡金属 中国」というタイトルに思わず「ここにもイタ―」と叫んでしまったのでした。
3343冊目(今年317冊目)
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