『銀座「四宝堂」文房具店 Ⅲ』 上田健次 24-338-3364
四宝堂は、万年筆のような高級なものだけでなく、ボールペンのリフィルや模造紙、お名前シールなども取り扱っています。店主の硯(けん)さんとお話をしていると、そんな文房具にまつわる思い出があふれ出てくるのです。
・ブックカバー
友人と一緒に手作りブックカバーのワークショップへ参加予定だったのに、その友人の具合が悪くなってしまって、ひとりで四宝堂へやってきた花音さん。
・シール
友人の結婚披露宴へ行って、久し振りに会った友人たちはキラキラしているのに、結婚して子持ちになってずっと家にいる自分なんてと、なんだか引け目を感じている瞳さん。
・原稿用紙
飲食業界の風雲児、一木社長には、中学生の時にお世話になった恩師がいました。
・フィールドノート
老舗和菓子店の職人だった宮さんは、修業時代にフィールドノート「野帳」に出会っていました。
・模造紙
龍子さんは、上司の勝田さんと一緒に仕事をしたことを思い出すと涙が溢れてしょうがないのでした。
野帳は、普通の文房具屋さんで売っているとはいえ、家の近くにはちゃんとした文房具屋さんがなくて、先日、伊東屋に見に行ったばかりだったので、「フィールドノート」で宮さんが野帳をいつも使っていたという話にとても親近感を持ちました。手が小さいわたしには野帳はちょっと大きかったので、もう少し小ぶりなメモ帳を買ったのですが、いつもポケットに入れて、気がついたことがあったらすぐメモを取れるノートって、便利ですよね。
表彰状などを納めてスタンドにもできる「ナイスフレーム」もいいですね。こういう文房具って誰かに教えてもらわないと、その存在すら知ることができないから、硯さんのような文房具のコンシェルジェが近くにいたらいいなぁって思います。
文房具屋さんへ行って、宝探しをしたくなってきました。
3364冊目(今年338冊目)
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