『11/22/63 中』 スティーヴン・キング 24-352-3378
主人公ジェイクは、過去の世界でジョージ・アンバースンという名前で生きています。そして、高校の国語の教師になり、演劇の指導もすることになり生徒たちから絶大な評価を受けるようになったのです。そして図書館司書のセイディーと恋に落ちて、本当のことは話せないけれど、でも彼女を愛しています。
だけど、問題の日に少しずつ近づいていくのです。ついにオズワルドが妻子とともにソ連から帰ってきて、彼がどんな人間なのかを見極めなければなりません。そのために、セイディーと一緒にいることができないのです。
あの事件の後、オズワルドはすぐに殺されてしまって、事件の真相は闇の中になってしまったわけですが、キングは資料を集めて想像を巡らせたのでしょう。そして描き出したオズワルド像は、狂信的な母親によって作り出された、余りにも愚かな男です。
中編の最後にセイディーを傷つけた元夫も、オズワルドと同じようなどうしようもない男なのは、アメリカの闇の部分の象徴なのでしょうか。
第三部 過去に住む(承前)
第四部 セイディーと少将
3378冊目(今年352冊目)
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