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『11の物語』 パトリシア・ハイスミス 25-55-3451

11storys

11の物語
Eleven

パトリシア・ハイスミス
Patricia Highsmith

小倉多加志(おぐら たかし)訳

ハヤカワ・ミステリ文庫

米国

 映画「PERFECT DAYS」の主人公、片山さんが寝る前に読んでいたこの本。「木」は彼の生き方とシンクロしているような雰囲気でした。こちらは正反対の感じだけど、人間のエゴとかバカバカしさを描いているこの本のことも、彼はきっと気に入っていたのだろうなと思います。

 出世欲、嫌悪感、孤独感、過去の栄光、わたしたちはそういうネガティブな感情をたいてい持っています。そして、そういうものに取り憑かれた人間は、とんでもない行動に出ることがあります。そこから先に行っちゃダメだと言われても、ズンズン行ってしまうのです。

 精神科に夫のことを相談に来る「アフトン夫人」のように、夫がおかしいのだと医者に訴えかけてくるのだけれど、実は夫人の方がおかしいというのは、ゾクゾクっと怖い話です。でも、こういう人、あちらこちらにいますよね。

 

・かたつむり観察者
・恋盗人
・すっぽん
・モビールに艦隊が入港したとき
・クレイヴァリング教授の新発見
・愛の叫び
・アフトン夫人の優雅な生活
・ヒロイン
・もうひとつの橋
・野蛮人たち
・からっぽの巣箱

 著者のパトリシア・ハイスミスは、映画「太陽がいっぱい」の原作者なのだそうですが、あの映画の主人公のように、一歩足を踏み外してしまった人を描くのが上手い人なのでしょうね。

3451冊目(今年55冊目)

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