『りこうすぎた王子』 アンドリュー・ラング 25-76-3472
むかしむかしパントウフリアという国に、プリジオという王子さまがいました。とてもきれいな顔をしていたし、勉強熱心でとっても頭がよくて、普通なら「すてきな王子さま」になるはずなのですが、残念なことにそうではなかったのです。彼は誰かとちょっと話をしただけで「なんだ、そんなことも知らないのか」「あの本を読んでいないのですか」というようなことばかり言うのです。父親の王さまに対しても、理屈で言い負かしてしまうほどで、みんなから嫌われていました。
彼がこうなったのは母親のお妃さまのせいらしいのです。彼女は妖精のことは信じないし、思いやりもない人で、王子もそっくりに育ってしまったのです。
理屈で論破して相手より自分が上だという態度をとってしまうのは、相手の気分を害することなのだと王子はわかりません。頭はいいけれど、人の心がわからない、この王子がやっていることは、まるでどこかのエライ人みたいでイタイなぁ。
でも、彼には変わるきっかけがあったんです。ステキな人に恋をしたのです。彼女に好かれるためにはどうすればいいのかと考えるようになりました。
よかったよかった、恋には人を変える力があったのです!
「りこうすぎた」プリジオ王子は、「りこうにみえない」人になることをお願いしたのでした。
3472冊目(今年76冊目)
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