『ミオよわたしのミオ』 アストリッド・リンドグレーン 25-72-3468
ミオよわたしのミオ
Mio, min Mio
アストリッド・リンドグレーン
Astrid Lindgren
大塚勇三(おおつか ゆうぞう)訳
岩波少年文庫080
スウェーデン
#岩波少年文庫100冊マラソン 6冊目
孤児で、引き取られた家で寂しい日々を送っていた少年ボッセは、「はるかな国」へ迷い込みます。これまでの生活ではいじめっ子たちにのけ者にされ、養父母からも優しくされたことがなかったのに、こちらの世界へやってきたら、どの人も優しく接してくれます。そして、彼はミオという名で、おとうさんは王さまだというのです。
おとうさんはとても優しくて、いつも「ミオよ、わたしのミオ」と語りかけてくれます。ミオにはユムユムという友達もできて、美しい白馬ミラミスにふたりで乗って走りまわります。
「はるかな国」は平和で幸福な国だけれど、橋の向うにある「外の国」には恐ろしい「騎士カトー」という人がいて、子どもたちをさらっていくというのです。
ある時、ミオは自分の運命に気づきました。騎士カトーを倒すのは自分なのだということに。
ミオは戦いに挑もうという勇気を持っていても、まだ幼い少年だから時々心細くなり、おとうさんの助けが欲しいと思うこともあります。騎士カトーのせいで森の木も、鳥も、みんな黒く、悲しくなっています。でも、森の木も、土も、鳥も、みんなミオの味方だと気づきます。そして、彼らを助けるために頑張ろうと思います。黒い森は抑圧された人々の象徴なのでしょうか。騎士カトーも、何かに取り憑かれた人だったのでしょうか。
リンドグレーンの作品は、ピッピも、カッレくんも、やかまし村も読んできたのに、どうしてこの本を読んでなかったのかしら? と思うくらい、素晴らしい物語でした。
子どもたちがのびのびと育つことをいつも望んでいたリンドグレーンだからこそ書けた物語なのでしょうね。心に残る本になりました。
3468冊目(今年72冊目)
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