『父の回数』 王谷晶 25-110-3506
以前に読んだ「ババヤガの夜」が良くてね。この本も、結構変な話をしてるんだけど、すぅっと読めちゃう。登場する人たちは世間の真ん中じゃなくて、端の方にいる人ばっかり。女ふたりのカップルとか、父親が死んだという連絡をもらって、始めて自分に兄弟がいることを知った人とか、年上の彼女が消えてしまってオロオロする男とか。いるいる、こういう人。本人は真面目に生きているつもりなんだろうだけど、どこかいい加減な人たち。
でもね、よく考えてみるとみんな被害者なのよ。「おねえちゃんの儀」では、公営住宅に住みたくても、そこを借りる条件として夫婦か家族って規定があるから、戸籍上他人の女ふたりだと、そこには住めないのよね。だから姉と妹ということにして借りてる。世の中の不公平を率先してやってるのは、やっぱり役所なんだよなぁ。結婚だけなく、同棲すらも邪魔してくるのって、ひどい話。
一番好きだったのは「リワインド」。かつてバイト仲間だった子を助けようとするのだけど、なかなか上手くいかなくて、何度も何度も同じことを繰り返していくところが面白い。繰り返していくうちに少しずつ利口になっていくところが、「おお、やるじゃん」って感じで楽しい。
・おねえちゃんの儀
・あのコを知ってる?
・リワインド
・父の回数
・かたす・ほかす・ふてる
この本も面白かったので、他の本も探してみようかな。
#父の回数 #NetGalleyJP
3506冊目(今年110冊目)
« 『認知症の私から見える社会』 丹野智文 25-109-3505 | トップページ | 『なぜヒトだけが幸せになれないのか』 小林武彦 25-111-3507 »
「日本の作家 あ行」カテゴリの記事
- 『狙われた国と地域⑩イラン』 稲葉茂勝 26-221-3980(2026.08.08)
- 『推し、燃ゆ』 宇佐見りん 26-215-3974(2026.08.02)
- 『14歳、字を書けない私が「書く」喜びを手にするまで』 朝野幸一 26-208-3967(2026.07.26)
- 『月夜とめがね』 小川未明、げみ 26-202-3961(2026.07.20)
「NetGalleyJP」カテゴリの記事
- 『世界一かんたんで楽しい「貼る」ライフログ ジャンクジャーナルのはじめ方』島本彩子 26-213-3972(2026.07.31)
- 『自分の頭で考える』朝を待つための知見 26-196-3955(2026.07.14)
- 『フェザー』 マノン・ステファン・ロス 26-191-3950(2026.07.09)
- 『はじまりのスープ、夏ゼリー』 瀬尾まいこ 26-209-3968(2026.07.27)
- 『いらないものがいる町で』 村上雅郁、カシワイ 26-170-3929(2026.06.19)
« 『認知症の私から見える社会』 丹野智文 25-109-3505 | トップページ | 『なぜヒトだけが幸せになれないのか』 小林武彦 25-111-3507 »




コメント