『たのしい川べ』 ケネス・グレーアム 25-91-3487
たのしい川べ
The wind in the willows
ケネス・グレーアム
Kenneth Grahame
E.H.シェパード
Ernest H. Shepard 絵
石井桃子(いしい ももこ)訳
岩波少年文庫099
#岩波少年文庫100冊マラソン 10冊目
英国 1908
モグラくんは、家の春の大そうじをしたあと、川岸を歩いていました。そこで川ネズミくんに出会ったのです。外でピクニックをしたり、お散歩をしたりして、意気投合したふたりは一緒に暮らすようになりました。
森に住むアナグマさんに会いに行きたいとモグラくんは思っているのだけど、川ネズミくんは「森は怖いよ」と言って、一緒に行ってくれません。だからモグラくんはひとりで森へ出かけたのです。ちょっと怖い目にあったけど、結局アナグマさんに会うことができて、友だちになることができました。
お屋敷に住むヒキガエルくんは、お金持ちで見せびらかし屋なので、モグラくんがちょっと褒めるとすぐにいい気になります。そういう所をアナグマさんは気に入りません。いつかお仕置きしてやらなければと思ってます。
アナグマさんは一世代上で、後の3人は20代ってところかなぁ。みんな大人で、子どもたちに優しかったりするんだけど、ヒキガエルくんだけがお金持ちのボンボンって感じで、いろんな事件を起こしてしまいます。こういう奴って、どこにもいるよねって感じです。
久し振りに自分の家の近くまで来て、その家のことを考えたら感傷的になってしまったモグラくん。いつもはマイペースな川ネズミくんが優しくしてくれる所がとってもステキでした。そして、モグラくんの家の前で、クリスマスキャロルを歌っていた野ネズミの子どもたちがとっても可愛いいの。
旅のネズミの話を聞いて、旅に出たくなる病になってしまった川ネズミくんを、正気に戻させたモグラくんも優しいなぁ。ふたりは間違いなく親友だわ。
挿絵に描かれた動物たちの姿や景色がとってもいいなぁ。イギリスの田舎ってこういう感じなのかなぁって想像しちゃいます。
それにしても、みんな食いしん坊よねぇ。一日中食べ物のことばっかり考えてるんだから。ミートパイやコールドビーフ、ピクルス、レモネード、シチュー、サンドイッチ、確かにどれもおいしいもの!
3487冊目(今年91冊目)
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