『ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞スピーチ 英文徹底解読』 畠山雄二 25-104-3500
2016年にディランがノーベル文学賞しました。本人は授賞式に出席しませんでしたが、アジタ・ラジ駐スウェーデン米大使によって、彼のスピーチが読み上げられました。
短い文章ですが、ディランはかなり気を使って書いていることがわかります。文章の中にシェイクスピアのことが何度も出てきます。それは、ボブ・ディランが文学賞受賞したことを良く思っていない人たちに、シェイクスピアだって元々小説家だったわけではなく、最初は劇作家だったのだ。自分が書いているのは単なる歌のための詩だと思っている人もいるだろうけど、自分が書いている詩は世間の多くの人に向かって書いているのだと、この本の著者は解釈しています。
ディラン自身、ノーベル文学賞を受賞するなんて想像もしてなかったのでしょう。自分が生みだした詩を多くの人が認めてくれ、それをノーベル文学賞を決めるスウェーデン・アカデミーもそれを認めたんだから、それでいいだろう? ということなんだろうなと思います。
わたしがボブ・ディランという名前を知ったのは、ガロの「学生街の喫茶店」の歌詞でした。Peter, Paul and Mary(PPM) の「Blowin' in the Wind」(風に吹かれて)は聞いていたけど、この曲を書いたのがディランだと知ったのは、ずっと後でした。
映画「A COMPLETE UNKNOWN」(名もなき者)を観てから、ボブ・ディランのことが気になってます。わたしが大好きな Guns n' Roses は彼の曲 Knockin' on Heaven's door(天国の扉)をカバーしているので、普段からよく聞いていますが、この曲について調べてみたら、意外なことがわかりました。
この曲は映画「Pat Garrett and Billy the Kid」(ビリー・ザ・キッド 21才の生涯)のために書かれた曲です。キッドをクリス・クリストファーソン、彼の友人で保安官でもあるパット・ギャレットをジェームズ・コバーンが演じています。そして、ディラン自身もこの映画に出演しています。
サム・ペキンパーが監督したこの映画、たぶんTVの洋画劇場で観てるだろうけど、覚えてないな。機会があったら、一度観てみたいと思います。
そして、この本で紹介されていた「超入門ボブ・ディラン」も読みたくなってきました。
3500冊目(今年104冊目)
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