『どうして死んじゃうんだろう』 細川貂々 25-113-3509
近所に住む若い女性が死んでしまったことにショックを受けてしまったテンテンさんが、ブッダの死にショックを受けて倒れてしまったブッダの高弟「あなん」さんは、不思議な世界で出会いました。人間が必ず死ぬということはわかっているけれど、でも死を受け入れられない自分たちはどうすればいいのかを考えます。宗教を超えて、様々な人の話を聞いていきます。
わたしたちは、生まれるということ、生きていくということ、死ぬということ、については知ることができますが、死んだ後どうなるのか? についてはわからないのです。
たとえば自分が「余命〇年」というような状況になったときに、それをどう考えればいいのか? については、様々な意見があります。宗教もその支えとなるように努めています。
でも、自分の大事な人が亡くなった時に、その喪失感をどうすればいいのかは、とても難しい問題です。時間がそれを解決するという人もいれば、多少薄まるにしても、一生ダメージが残るという人もいます。
この本を読みながら考えてみました。両親が亡くなった時、親しい友人が亡くなった時、どちらも悲しかったけれど、時間が解決する(時薬)ということは実感しました。でも、夫が亡くなった後、自分がどうやってその事実を受け止めればいいのかは、どうにもわかりません。
メメント・モリ(memento mori)「死を忘れるな」ということを、常に考え続けなければならないのですね。
3509冊目(今年113冊目)
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