『星の王子さま』 サン=テグジュペリ 25-149-3545
星の王子さま
Le petit prince
サン=テグジュペリ
Antoine de Saint-Exupéry
内藤濯(ないとう あろう)訳
岩波少年文庫 001
#岩波少年文庫100冊マラソン 14冊目
フランス 1943
サハラ砂漠に不時着した飛行士は、サン=テグジュペリ自身だったのかな。彼が子どもの頃に書いた絵は、大人には理解されなかったけれど、砂漠で出会った王子さまは「ウワバミにのみこまれたゾウ」だと、すぐにわかってくれました。でも、そんな絵じゃなくて、ヒツジの絵を描いて欲しいというのです。
どんな大人だって、みんなこどもだったはずなのに、どうしてその頃の気持ちを忘れてしまうのでしょう? 大人は勉強しなさいとか、早く寝なさいとか、つまらないことばかり言うけれど、それよりももっと大事なことがあるのに。こどもなら誰でもわかることなのに、どうしてわからなくなってしまうんだろう?
自分にとって大事なこと、自分にとって大事な人、その価値観がお金とか地位とかで決まってしまうわけないのにね。
この間、小中学校の友達と久し振りに旅行に行って感じたんだけど、とにかく気が楽なの。今どこに住んでいようと、仕事をしていても、いなくても、そんなこと関係ないの。だって小学生の頃に友達になったのは、ただ単にクラスが一緒とか、家が近所とか、それだけなんだから。
大人ってつまらないことばっかり気にしているから、つらくなったり、逃げたくなったり、悪口言ったりしたくなっちゃうのよね。どうでもいいことにばっかり気を取られて、本当に大事なことが目に入らなくなってしまうのって悲しいな。
王子さまと出会って、飛行士は気がついたのね。子どもの頃に失望した「つまらない大人」に、自分もなってしまったってことに。だから、彼は大空を目指したのかな。そして、どこへ行ってしまったんだろう?
3545冊目(今年149冊目)
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