『The Tailor of Gloucester』 Beatrix Potter 25-129-3525
グロースターという町に、貧しい仕立て屋のおじいさんがいました。彼は、クリスマスの日に結婚式を挙げる市長さんから、服の注文を受けていました。今日は火曜日、式があるのは土曜日の午後。一生懸命に仕事をしないと間に合いません。でも、おじいさんはとても疲れていました。布を裁断して、仕事をする台の上に並べたところで、今日は家に帰ることにしました。
家に帰って、暖炉の前で温まりながら、これから縫わなければならない服のことを考えていました。「サクランボ色のコート、レースの飾り、絹糸で刺繡をして」と独り言を言っていました。
食器棚の方から何か音がします。気になって見てみると、コーヒーカップが伏せておいてあるのです。それを持ち上げてみると、きれいな服を着たネズミの女性でした。別のカップをからはネズミの紳士が、お鍋やボールの下から大勢のネズミが出てきて、みんな戸棚の裏へ逃げていったのです。
おじいさんが飼っている猫が、後で食べようと思ってネズミさんたちを捕まえておいたのですが、おじいさんはみんな逃がしてあげてしまったのです。
おじいさんは、明日からまた仕事をする気でいたのですが、熱が出て寝込んでしまいました。そして気がついたのはクリスマスの朝だったのです!
どうしよう、間に合わない!と思いながら、お店へ行ったら、コートがほとんど出来上がっていました。
「No More Twist」と書かれた紙がピンで止まっていました。糸が足りなくて、1か所だけボタンホールが残っていたのです。仕たて屋のおじいさんはボタンホールを仕上げました。
助けてあげたネズミさんたちがみんなで服を縫ってくれたおかげで、服は無事出来上がったのでした。
ネズミさんたちが服を縫っている姿がすごくかわいいんです。そして、彼らが来ている服のステキなこと!
こういうお話って、夢があっていいですねぇ。
手縫い用の糸は撚糸だから、英語では「twist」というのですね。そして「pompadour」は、ヘアスタイルだけでなく「花柄の布」という意味もあるということを初めて知りました。
3525冊目(今年129冊目)
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