『パズルと天気』 伊坂幸太郎 25-157-3553
あとがきにも書かれていますが、20年前に書かれたものから、最近書かれたものまでをまとめた短編集です。でも、そんな感じがしないんですよねぇ。古い方の3作は読んだことがあるのですが、ざっくりとしか覚えていないので、全部新作という気持ちで読んでいました。
どの作品も、どうってことない日常の中に、ちょっとした違和感を見つけるところから物語が始まります。確かに最初は「そのくらい、どっちでもいいじゃん」な話だと思っているのだけれど、話が進むにつれてどんどんこんがらかっていくところが楽しいんです。そんなことあったら困るなぁということも、そんな目にあってみたいということも、どちらもあるなぁ。
・パズル(書き下ろし)
・竹やぶバーニング(美女と竹林のアンソロジー 2019)
・透明ポーラーベア(I Love You 2005)
・イヌゲンソーゴ(Wonderful Story 2014)
・Weather(Happy Box 2012)
「透明ポーラーベア」のように、こんな場所で、そんな人にバッタリ会うというのは、なさそうでいて、あることなんだとわたしは思ってます。そして、どんな時でも天気の話だけはできるという「Wheather」が好きだなぁ!
ところで、伊坂さんの作品でおなじみの、章ごとに登場するアイコン、特にクマのデザインが可愛いです。本の装幀に登場人物たちの姿が描かれてますけど、よく見ると仙台愛が溢れているデザインなんですね。こういうところも紙の本ならではの楽しさです。
3553冊目(今年157冊目)
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