『ブレインジム 発達が気になる人の12の体操』 神田誠一郎 25-152-3548
わたしがブレインジム(Brain Gym)に興味を持ったのは、自分の身体の動きがかつてのように滑らかではないなと感じたからです。これまで、運動が不得意な人とそうでない人の差というのを、これまでは筋肉量とか柔軟性ということだと思っていたのですが、そうではなかったのです。この本を読んで分かったのは、運動の土台となる足がきちんと地面を掴めているかどうか?首がきちんとした位置にあるかどうか?身体にこわばりがないかどうか?などが重要だということです。
落ち着きがない人を観察してみると、身体に緊張があることに気づきます。音や振動、においなどに対する感性が敏感なために身体に緊張が生まれるのです。特に障害がない人でも、気になる人がそばに来たときとか、嫌いな虫が飛んできた時にはソワソワしたり、逃げようとしたりしますよね。
ボールを投げるのが不得意とか、上手く走れないとか、運動が苦手な人は、たいてい足がきちんと地面を掴めていません。姿勢が悪くて首が曲がっていたリ、猫背だったりしたら、まっすぐ歩くことさえ大変です。でも、本人にはその自覚がないことがほとんどです。漠然と運動が嫌いだ、歩くのが嫌いだと思っていることが多いのです。
ブレインジムは、最初は発達障害のある子ども向けに考えられたものなのですが、実はすべての人に有効な動きです。老人の運動障害などにも効果があるのではないかと思います。
1つ例を挙げてみます。耳たぶを持ってグルグル動かすという運動があるのですが、これで耳の周りの緊張を解くことで、落ち着いて人の話が聞けるようになるのです。わたしはこれをやってみたら、ちょっと気持ちが落ち着いたような気がしました。
緊張やストレスが肩や首に溜まるというのはわかっていましたが、「ストレスでふくらはぎが固くなる」ということを初めて知りました。ふくらはぎをもんだり、伸ばしたりすることって大事なのですね。
身体の動きが滑らかではないと感じることが歳と共に増えてきました。ブレインジムの動きは、そんなわたしにも効果的な気がして、しばらく試してみようと思います。
3548冊目(今年152冊目)
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