『ふたりのロッテ』 エーリヒ・ケストナー 25-176-3572
ふたりのロッテ
Das doppelte Lottchen
エーリヒ・ケストナー
Erich Kästner
ヴァルター・トリアー
Walter Trier 絵
岩波少年文庫 138
#岩波少年文庫100冊マラソン 15冊目
ドイツ 1949
ルイーゼとロッテは、ある夏、スイスの林間学校で偶然に出会います。 長い巻き毛がルイーゼで、三つ編みにしているのがロッテ、それ以外はビックリするほどそっくり! 最初の頃はどうしていいのかわからなくて口もきけなかったのだけど、隣の席になってからはすっかり意気投合! それぞれの家の話をしているうちに、自分たちはふたごだということに気づきました。なのに、どうして別々に暮らしていたのかな? 「そうか、両親が離婚してしまったからなんだ」ということがわかったんです。
両親(大人)の勝手で、こどもをつらい目に合わせてしまうことって、本当にたくさんあります。でも、こどもはその大変さに気づかずに「これがふつう」って思ってる場合もあるし、「つらいけど頑張らなくちゃ」と思っていることもあります。なのに、原因を作った方がそういう所に気づかないままなことが多いのは、ホントに困ります。
ルイーゼとロッテは、せっかく巡り合えたのに、これからずっと別々に暮らすなんて考えられません。両親をどうしたら仲直りさせることができるのかを、ふたりで一生懸命に考えました。その作戦の第一歩は、「ルイーゼとロッテが入れ替わって、それぞれの家へ行く」ということだったんです。
この作品が出版されたのは1949年、第二次世界大戦が終わって4年後でした。でも、実際に書かれたのは戦時中だったのだそうです。当時ケストナーは執筆禁止になっていたので、この原稿が見つかってしまったら殺されていたかもしれません。そんな大変な状況で書かれたお話なのに、どうしてこんなに明るくて楽しい物語を書けたのでしょう。この物語のような世の中に早く戻りますようにというケストナーの祈りが込められていたからなのかしら?
3572冊目(今年176冊目)
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