『笑う四姉妹』 金子ユミ 25-182-3578
「ゆずのお母さんたちってドラマチックじゃん。この世知辛い東京で、一つの土地に、四人姉妹がそれぞれ家を建てて住んでたんだよ?」。幼馴染みの稲葉亜子に問われ、そんな大げさなと返す信濃ゆず。
漫画家の亜子は最近仕事に行き詰まっており、ゆずの母と三人の伯母たちの話を聞きたいらしい。すると、二人のそばにいた老女がにっこり笑い、ゆっくりと四姉妹の過去を語りだし。(作品紹介 より)
母親と四姉妹の桜子、梅乃、桃音(ももね)、李花(きっか)は、仙台で暮らしていました。父親はどこかへ行ってしまい、それっきり、空襲で大変な時にすら帰ってきませんでした。家が壊され、桜子は大けがをしたけれど、五人は生き残りました。
戦後、桜子は洋裁が得意なので、それを職業とし、梅乃は東京へ働きに出ました。そして年月が過ぎ、この一家は東京の亀有に家を建てることにしたのです。
一つの土地に四軒の家を建てる、それも四姉妹の家を建てるなんて、なかなか考え付かないことだけど、これは一つの理想ですよね。梅乃はそれを見事に計画し、実行したのです。彼女以外は夫もいて子どももいて、庭でつながっているから、家の中からでも声を掛ければ他の家でも気が付く。「スープのさめない距離」どころじゃない近さで、みんなでご飯を食べたり、貰いものがあったからって、みんなでお茶したり。
みんな元気なうちは気づかなかったけど、母親が歳をとってからは、みんなで交替で見守ることができたし、認知症が出た姉の様子を見ることもできたし、近くに住んでいてよかったと思うことが増えました。
それぞれに悩みや、嫉妬や、悲しみや、喜びがあって、決して誰にも言わないこともあったけど、みんなで共有したことの方がたくさんありました。とにかく、みんなで同じ土地に住んでいたからこそ、この一家はなんとかやってこられたんです。
男の兄弟がいて、お嫁さんが入ってきたら、こういう関係は築けなかったかもしれません。だって、何を言っても、何をしても、一緒に泣いたり叱ったりしてくれて、決して突き放すことはない、最後は笑い合える四姉妹なんだもの。
・プロローグ
・第一話 市電ブギウギ
・第二話 帰ってこないヨッパライ
・第三話 素晴らしいヒビ
・第四話 世界にひとつだけのバナナ
・第五話 桜梅桃李
・エピローグ
#笑う四姉妹 #NetGalleyJP
3578冊目(今年182冊目)
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