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『夏のサンタクロース』 アンニ・スヴァン 25-204-3600

Natunosanta

夏のサンタクロース
Anni Swanin sadut

フィンランドのお話集

アンニ・スヴァン 作
Anni Swan

ルドルフ・コイヴ 絵
Rudolf Koivu

古市真由美(ふるいち まゆみ)訳

岩波少年文庫 259

#岩波少年文庫100冊マラソン 16冊目

フィンランド 1933

 森の魔物ヒーシやペイッコ(トロール)が物語の中によく登場します。そういえば、かつてあったムーミンショップの名前が「PEIKKO」でしたね。

 ヒーシという魔物のことは初めて知りました。「ふしぎの花」に登場した、ヒーシに足を触られて、獣の足になってしまった少年の話は、とても怖かったです。

 この本のタイトルになっている「夏のサンタクロース」もヒーシが登場します。表紙の絵で、サンタクロースのブーツを取ろうとしている黒いのがヒーシです。ね、怖いでしょ!

・お話のかご
・山のペイッコと牛飼いのむすめ
・森のクリスマス・イブ
・小さなヴァイオリン
・小鳥はうたう
・波のひみつ
・子牛のピエニッキと森のこびと
・春をむかえにいった三人の子どもたち
・ふしぎの花
・氷の花
・夏のサンタクロース
・少女と死の影
・山の王の息子

 著者のアンニ・スヴァンは、フィンランド語で童話を書き続けた人です。フィンランドは19世紀初頭までスウェーデンに支配されていたため、著作物のほとんどはスウェーデン語で書かれていたのです。アンニには、フィンランドのことはフィンランド語で書かねばならないという強い意志があったのです。

 冬が長いフィンランドだから、雪と氷の話が多いし、春を待ちわびるという気持ちが強いのです。森に住む動物たちや妖精たちと共生する人間の暮らしは、どんなに便利な時代になっても忘れてはいけないことだなと感じました。

 ルドルフ・コイヴが描いた挿絵が、とても繊細で、物語の世界感をとてもよく伝えています。こういう所も、フィンランドらしさなのでしょうね。

3600冊目(今年204冊目)

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