『文房具を深める100のことば』 高木芳紀 25-216-3612
鉛筆のボディである木材は、主に北米産でヒノキ科のインセンスシダーという種類。その名の通り、フェノール系の物質を多く含んでおり、薫り高く、防虫効果や抗菌作用がある材木、加工もしやすく鉛筆には最適。全世界の鉛筆の75%はインセンスシダーと言われています。
鉛筆を削った時の、あの独特の匂いには、こんな秘密があったんですね。学生の頃は小さな鉛筆削りがいつも筆箱に入っていました。今はすっかり使わなくなってしまったけど、たまには鉛筆も使わないとねという気持ちになりました。
最近の文房具は、事務用品という側面よりも、ファンシーな方が目立っています。もちろん、そういうのも楽しいけど、真面目な事務用品の側面も魅力的です。
Wクリップ、ポストイット、ラインマーカー、クリアフォルダーなどは毎日使ってますが、わたしが小学生の頃はこういうのはなかったよなぁって思ったり。昔からあるボールペンもずいぶん進化したなぁと思います。
「国誉」が戦後にコクヨになったとか、ファーバーさんとカステルさんが結婚してファーバー=カステルという姓ができたとか、そういうウンチクもたのしいですね。三菱鉛筆が三菱財閥系ではないなんてのは、文具好きの中では有名話だけど、普通の人は知らないかな?
推しの沼も深いけど、文具の沼も深いということを実感する本でした。
3612冊目(今年216冊目)
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