『パーティーが終わって、中年が始まる』 pha 25-219-3615
年をとると、だんだんと生き方が時代に合わなくなってくる、というのは、上の世代を見て知っていたつもりだった。
だけど、いざそれが自分にやってくると、やはり戸迷う。ああ、これがそうか、意外と早く来たな。
まだもうちょっと余裕があると思っていたのにな。四十代も半ばになって、今さら生き方を大きく変えることもできなそうだし、これからどうやって生きていこうか。
若い頃は会社がイヤだなぁと思ったら、あっさり会社を辞めることもできた。ひとりで暮らすのは寂しいからシェアハウスを作って大勢の人が行きかう生活を楽しんでいた。いつも安い物件に住んでいたから、立ち退きが必要になることも度々あったけど、引越しのフットワークだってよかった。
でも、四十代になってから、そういう暮らしに違和感を感じるようになってきた。シェアハウスはたたみ、ひとり暮らしを始めた。
いくつになっても、自分は自分だからと思っていたけど、歳と共に感じること、考えることが変わるんだと、中年になってみて初めてわかった。
こんな未来を、若い頃は想像できなかったよね。こういうことっと、意外と誰も話してくれないのよね。好きなことは継続できるけど、イヤなことは絶対にイヤになってくる。食べる物の志向が変わる。若い頃と同じように食べたら胃もたれする。家族なんか面倒くさいだけだって思ってたけど、ひとりだと寂しいので猫と暮らしているphaさん。
もう若くはないけど、まだ年寄りでもない。まだ多少無理はできるけど、徹夜はつらい。中年ってさ、自分を見直す時期なんだよ、きっと。このままでいいのか? だめなのか? って、中年のうちに考えておかないとね。老人になってからじゃ考えることすら無理になってしまうから。
3615冊目(今年219冊目)
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