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『サライ 2025年2月号』 25-227-3623

Sarai2502

サライ 2025年2月号

小学館

 大河ドラマ「べらぼう」第29回の劇中劇として登場した「江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)」は実に面白かったですねぇ。大金持ちの商家の一人息子、艶二郎が主人公です。ブサイクだけど女にもてたい、浮名を流したい、ということであれやこれやと画策するお話です。

 「〇〇命」という腕の刺青の話はよくありますけど、艶二郎の周りにいる人たちはいろんなことを吹き込んできます。モテる男は、前の女の名前をお灸で消して、その上に新しい刺青をするんだと言われてその通りにしたり。お金で女を雇って、艶二郎さんが好きで好きで押しかけてきましたという芝居をさせたり、それを瓦版にして町で配ったり。お金はいくらでもありますから、いろんな手で「自分はモテるんだぞ~」とやってみせるのですが、世間の人たちは「あ~あ、またあいつか」くらいにしか思ってくれません。

 山東京伝が書いたこの黄表紙が耕書堂から出版されるや否や、大ベストセラーとなったのです。この本を読みたいなぁと思って探してみたら、雑誌サライ2025年2月号の付録になってるじゃありませんか。早速図書館へ行って読んできました。

 

 とにかく艶二郎のやることなすこと、だからモテないんだよ~と、ツッコミどころ満載ですが、本人がちっとも凹まないところがいいですね。このバカ息子に呆れつつも言うことを聞いてしまう両親も、相手をさせられてしまう花魁も、さぞかし大変だったろうけど、最後はちゃんと丸く収まります。

 「浮名さんと浮名を流す」とか、艶二郎が思い付くバカバカしいことの数々を、山東京伝はよく思いつきましたねぇ。「べらぼう」でやっていたように、みんなにいろいろヒアリングしたのでしょうか?

 黄表紙というのは、物語のストーリーももちろんだけど、そこに描かれている人物のしぐさや持ち物などで、言葉では伝えきれない様々なことがわかってしまいます。言葉では「そうです」と言っていても、表情は「イヤだ」って描いてあったり、とてもマンガ的な面白さがあるのですね。

 「江戸生艶気樺焼」は、元祖ギャグマンガなのかなぁ?

3623冊目(今年227冊目)

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