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『初瀬屋の客 狸穴屋お始末日記』 西條奈加 25-222-3618

Hatuseyanokyaku

初瀬屋の客
はつせやのきゃく

狸穴屋お始末日記
まみあなやおしまつにっき

西條奈加(さいじょう なか)

文藝春秋

 絵乃は公事宿(くじやど)「狸穴屋」のおかげで無事離婚ができました(わかれ縁 狸穴屋お始末日記)。その後、彼女は狸穴屋で働くようになります。三ヶ月の見習い期間を経て正式に手代となり、それからふた月余しか経っていませんが、日々仕事を覚えようと頑張っています。

 公事宿へは、訴え事がある人がやって来ます。そのために必要な書類を普通の人にはとても書けるものではありません。内容を聞き取り書類を作ることが公事宿のメインの仕事です。訴えを起こすことができても、その書状を受け取ってもらうこと、そして結果が出るまでにはかなりの日数がかかります。その間、江戸に逗留するための宿という仕事もしています。

 東日本橋の馬喰町の辺りと、小伝馬町の辺りに公事宿が集まっていました。伝馬町牢屋敷の近くなので、面会へ行ったり、差し入れをしたりする人が多かったことから、この辺りに公事宿が増えたそうです。書類を作るだけでなく、それを提出する役所への道案内などもしていたというのには驚きました。

 この6編が収められています。

・祭りぎらい
・三見の三義人
・身代わり
・夏椿
・初瀬屋の客
・証しの騙し絵

 離婚調停が得意な「狸穴屋」では、ほとんどの案件を奉行所の御沙汰ではなく、調停で解決しています。妻から離婚してくれない夫を訴えるというだけでなく、養子との縁を切りたいとか、漁業権の争いとか、諍い事というのは実に様々です。

「馬喰町人の喧嘩で蔵を建て」

 こんな川柳があるくらい、江戸時代にも訴訟ごとが多く、それを食い物にする悪徳業者もいたのでしょうね。その辺りは、今も昔も同じなのかなぁ。

 女将さんの桐さんや、先輩の手代の椋さんのような、きちんとした仕事ができるよう、絵乃の修行は続きます。

3618冊目(今年222冊目)

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