『小さく分ければうまくいく』 森本繁生 25-247-3643
これまでは「まとめて作業すれば効率的」という考え方が一般的でした。でも、著者の森本さんは、「小さく分ける」ほうが効率的だと考えたのです。ご自身の仕事でそれが実証できたので、いろんな人にこの考え方を伝えるようになりました。
でも、なかなか理解してもらえません。それは理屈というよりも、「これまでそう信じていたから」というのが原因だったのです。そこで、作業時間を測ったりして、この考え方を広めてきました。
この本の中で「小さく分ける」という具体例がいくつか挙げられています。
たとえば、トイレが詰まるのは、流したもので配管が詰まるからですよね。だから、トイレットペーパーを少しずつ流すようにしたら詰まることはないんです。
つまりボトルネックはどこか?を見つけて、それに合わせて「小さく分ける」ということが大事なのです。
たとえば2人家族なのに、安いからと言ってみかんを箱買いしたら、ダメになってしまうものが出ます。だったらすぐに食べられそうな量を買って、なくなったらまた買うという方がロスがなくていい。という考え方です。「週に一度まとめ買い」よりも、毎日足りないものを補給する買い方の方が冷蔵庫内で忘れられてしまうものが減り、食品ロスが減り、食品購入費が減るのです。
24時間稼働とか、商品の棚はすべて商品で埋めなければとか、倉庫に物がたくさん入っていなければと思い込んでしまうから、人手不足が発生し、食品ロスが発生し、無駄な経費が発生するのです。これまで信じられてきた、まとめて作業する方が効率的という考え方は、実は非効率的なこともあるのです。
そして、まとめて作業するからこそ、「待ち時間」というロスが生まれるということを考えることが大事なのです。大きな工場などでは、部品を納める時間を指定されていて、それに合わせるためにトラックがパーキングエリアなどで時間調整をしています。こういう考え方は、工場側にとっては効率的でも、運送屋さんにとっては大きなロスです。
「小さく分ける」という考え方は、社会全体のロスを見直すことになるのだと実感しました。
本の内容とは関係ないのですが、この本の出版社が「Independently published」となっていたのが気になって調べてみました。
KDP(Kindle Direct Publishing) の無料の ISBN を使用している場合、出版社名 (インプリント) として自動的に「Independently published (個人出版)」が割り当てられます。
通常の出版だとISBN番号を取るのは有料ですから、無料でISBNが取得できるこの方式は、個人出版をしようと人なら、覚えておいた方がよさそうです。
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