『シャーロック・ホームズの冒険 上』 アーサー・コナン・ドイル 25-298-3694
シャーロック・ホームズの冒険 上
The adventures of Sherlock Holmes
アーサー・コナン・ドイル
Arthur Conan Doyle
大久保康雄(おおくぼ やすお)訳
ハヤカワ・ミステリ文庫
英国 1892
2025年 早川書房創立80周年記念フェア『ハヤカワ文庫の80冊』
ホームズの部屋にやってくる依頼人に対して、初対面であるにも関わらず、様々なことをズバリといい当てます。その時点で依頼人はホームズに術中にはまってしまうのかもしれません。その人の服装、靴についた汚れ、言葉づかい、体格など、ありとあらゆるところを観察し、その結果としてこんなことがわかると説明してくれる所は、まるで魔法のようです。
ホームズの相棒であるワトスン博士は、ホームズと自分が同じものを見ているはずなのに、ホームズだけが真理を見つけることが不思議でなりません。そこでホームズが教えてくれたのは、どんなに小さなことであっても、見逃さずにいること、それが重要なのだという事です。
「きみの場合は、見るだけで、観察しないんだ。見るのと観察するのとでは、まるっきりちがう。たとえば、きみは、玄関からこの部屋にあがる階段は何度も見ているだろう?」
「そうだね、何百回となくみているだろう。」
「では、たずねるが、何段あるか知っているかね?」
「神は細部に宿る」といいますが、ホームズにとっては、「真理は細部に潜む」ということなのでしょうね。
ホームズは捜査や実験に夢中になると寝食を忘れてしまいます。変装が得意で、それに合わせて歩き方やしゃべり方まで変えてしまう、役者のような才能も有ります。バイオリンを弾くのも得意だし、音楽を愛しています。と同時に、薬物依存でもあるし、家庭を持つ気などさらさらありません。かなりの変人であることは間違いありませんが、頭脳明晰で、個性的な私立探偵というポジションを作り上げたのは間違いありません。
この本には、この6篇が収められています。
・ボヘミアの醜聞 A Scandal in Bohemia
・赤毛連盟 The Red-Headed League
・消えた花婿 A Case of Identity
・ボスコム渓谷の謎 The Boscombe Valley Mystery
・五つのオレンジの種 The Five Orange Pips
・唇のねじれた男 The Man with the Twisted Lip
わたしが最初にホームズの本を読んだのは、小学校の図書館でした。その時から何度も本を読み返したり、映画を観たりしていますが、彼以上の私立探偵はいませんね。
映画やTVドラマなどで、いろんな人がホームズを演じていますけど、英国グラナダTV制作のTVシリーズで主演していたジェレミー・ブレットが、一番ピッタリな感じだとわたしは思っています。また、観たくなっちゃったなぁ。
3694冊目(今年298冊目)
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