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『韓国が嫌いで』 チャン・ガンミョン 25-307-3703

Kankokugakiraide

韓国が嫌いで

チャン・ガンミョン
張康明

吉良佳奈江(きら かなえ)訳

ころから

韓国 2015

毎日読みます』で紹介されていた本
82年生まれ、キム・ジヨン』へのアンサー

 ケナは大学を卒業し金融会社で働いていました。でも、もう限界でした。韓国で生きていくのは、もうムリ!オーストラリアへ行って人生をやり直すと決めたんです。付き合っていた男からは行かないでくれって言われたけど、振り切って飛行機に乗りました。

 まずは英語を勉強する学校へ入り、大学へ進学できるだけの点数を取れるように勉強を始めます。それと同時にバイトも開始です。住まいは、シェアハウスで、もともと大勢住んでいるところに、いろんな人が遊びに来るのでプライバシーなんかないも同然。でも、ここで頑張るしかないんです。

 最初の頃は男と付き合う暇なんかないと思ってたけど、英会話を上達させるためにと思って、いろんな男と付き合ってみました。白人男のバカさ加減に気がついたり、インドネシアの金持ちボンボンに結婚しないかと言われたのに、ついて行かなかったのはもったいなかったかなと思ったり、だけどオーストラリアで一生暮らすんだ!という気持ちは変わりません。

 いろんなことがあったけど、会計士の資格も取れて、オーストラリアの永住権も取れて、あとは市民権(国籍)だけ!というところまできて、韓国にいる元カレから「もう一度やり直さないか」と連絡が来て心揺れるケナです。

 

 ケナも『82年生まれ、キム・ジヨン』と同じように、韓国で暮らすことに疲れ果てていたけど、なぜオーストラリアなのか?はよくわかっていませんでした。でも、オーストラリアで暮らすうちにわかってきたんです。韓国では、あらゆることが学歴とか家柄とかで線引きされてしまう。家族との時間すら削って、必死に働いて過労で死ぬか、仕事がなくて貧乏で死ぬか、そんな二択しかない人生なんか嫌だってね。

 たとえバイトでも韓国より稼げるし、正社員になれば1年に1ヶ月の休暇が取れるし、イヤなことはイヤって言えるし、オーストラリアで生きる方が、自分らしく生きられるんだってケナは気がついたんです。

 

 この物語を書いたのが男性だというのには驚きました。経歴を見ると、ケナが振った元カレとちょっと似てるようで、もしかして、彼の経験もこの作品に反映されているのかなぁ。主人公は女性だけど、実は韓国男性の叫びも入っているのかもしれません。このままでは、韓国からドンドン若い人が出て行ってしまうんじゃない? ってね。

 この本が、『82年生まれ、キム・ジヨン』へのアンサーだと言われるのに、とても納得がいきました。そして、「韓国消滅」で語られていた、「韓国国籍放棄者が増えている」のは、深刻な問題なのだと改めて感じたのです。

3673冊目(今年307冊目)

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