『アシタノユキカタ』 小路幸也 25-333-3729
ある日、ケバイ女(たぶんキャバクラ嬢)の由希が10歳の女の子を連れて僕の部屋にやってきて、「この子(あすか)の母親が熊本で緊急入院していて、1週間後に退院するんだけど、この子と一緒に迎えに行って欲しいの」と話し始めました。なんだか良くわからないけれど話を聞いてみると、由希の親友の凛子と高校教師だった「片原修一」つまり僕は、特別な関係だったから迎えに行く義務があると言うのです。無茶なことを言ってるなぁとは思ったけど、これは行かなきゃいけないなと感じた僕と由希とあすかは、3人で熊本へ行くことになったのです。
とはいっても、ここは札幌、飛行機で行くようなお金はないので、僕の軽自動車で行くことにしました。1週間あればきっと大丈夫。
北海道から青森まではフェリーに乗ったけれど、あとは高速道路は使わず下道をひたすら走ります。宿代を浮かすためにキャンプ場で寝泊まりしたり、時には温泉へ行ったり、ちょっと旅行気分も味わいながら3人は旅を続けたのでした。
ロードムービーみたいな旅、車の中でいろんな話をするうちに、それぞれが隠していた秘密が少しずつわかってくると、由希がこんな提案をした訳も、主人公の僕が、突然そんなことを言われたのになぜ断らなかったのかもわかってきます。人と人のつながりって、不思議だなぁ。やっぱり小路さんが紡ぎ出す世界です。とんでもない悪人が登場するわけじゃないけど、運命のむごさとか、家族であっても酷い人はいるという話が出てきます。そんな世の中だけど、知恵を働かせて「みんなが幸せになればいいのに」という願いが込められた物語でした。
3729冊目(今年333冊目)
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