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  • ダメでもいいからやれ。
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    やってみもせんで何を言っとるか
    (by 本田宗一郎)

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『あなたが僕の父』 小野寺史宜 25-349-3745

Anatagabokunotiti

あなたが僕の父

小野寺史宜(おのでら ふみのり)

双葉社

 富生は40歳独身、都内でひとり暮らしをしていたのですが、久し振りに館山の実家に帰ってきました。久し振りに父と会っても、これと言って話すこともないんだけど、いろんなところで78歳になった父親に老いを感じます。車のバンパーにはこすった跡があるし、同じ話を何度もするし、冷蔵庫の中には賞味期限切れの調味料やら食品がいろいろあって、このままひとり暮らしをさせるのは無理かなぁと感じました。

 中学生の頃から、父とは距離を置いていてほとんど話をしていませんでした。母とはそれなりにコミュニケーションが取れていたけれど、母が先に亡くなり、父がひとり暮らしになったけど、だからどうしようということは、これまで全く考えていませんでした。

 幸い富生の会社はテレワークが可能で、月に1回くらい会社へ出ればいいだけなので、実家で父親と一緒に暮らすことにしたのです。

 

 父と息子の会話は、きっと何か言いたいのだろうけど、上手く言えないなぁという感じに溢れています。「運転免許を返納したら?」とか「認知の検査をしたら?」とは思っても、うまく言えないし、うっかり言ったらケンカになるし。昔の彼女に言われた「そういうところに気がつかないのよ」という言葉を思い出して、言葉を選んでみたり。けっこう気を遣う富生です。

 少しずつ父との距離が狭まっていったのは、ご近所の方の力もあったのかもしれません。そう、ふたりだけで無理することなんかないんです。誰かに助けてもらっていけばいいのだと気づいた富生は、父のことが昔より随分好きになってきました。

 40歳と78歳の親子、これからいろんなことが起きるだろうけど、きっと何とかなるからって声を掛けたくなりました。

3745冊目(今年349冊目)

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