『タクジョ! あしたのみち』 小野寺史宜 26-11-3770
夏子さんがタクシードライバーになって、もう7年になりました。いろんな経験をして、今はこの仕事が好きだなぁって思えてます。でも、29歳という歳になってしまったことに少しビビってます。結婚する予定どころか、付き合っている人もいないし。
・七月七日の新宿御苑前 高間夏子 東央タクシー
新宿御苑目当てにやってきたのに、今日は月曜日で休園だったのよという女性を乗せました。
・八月八日の新小岩 三国清香
深夜3時、夏子の先輩の姫野さんのタクシーに乗ったのは、西千葉まで帰るという清香さん。
・九月九日の新馬場 安岡千冬 東央タクシー
新日本橋までと乗り込んできたお客さんは、得意先に謝りに行くところだという。
・十月十日の新代田 刀根和正 東央タクシー
刀根さんは息子と2人暮らし、これまでタクシードライバーの仕事に誇りを持てていなかったのだけど、息子の作文を読んでハッとした。
・十一月十一日の新板橋 木口真那斗
入院している母親が急変したという連絡を受け、病院へ急ぐためにタクシーに乗った。コワモテの運転手だったけど話をしてみたら、とてもいい人だった。
・十二月の新富町と新桜台 高間夏子 東央タクシー
新富町でタクシーを待っていたのは、同い年の野球選手、29歳って何かが変わる歳であるような気がする。
タクシーに乗る理由って、いろいろありますよね。荷物が重いから、行き先が駅から遠いから、終電になっちゃったから、暑いから、寒いから、電車の乗り換えが面倒だから・・・。
でも、刀根さんが、息子をタクシーに乗せたのは、自分の仕事をわかってもらいたかったから、それも、自分が運転するのではなく、夏子さんのタクシーに。夏子さんは、女性がタクシーに乗りやすくするためには、女性ドライバーが増えることが大事だと思って、この仕事を選んだ人です。それを知っているからこそ、彼女と話をすることで、この仕事の本質をわかってもらえるんじゃないかと気づいた刀根さんはステキです。
コワモテ運転手の道上鋼造さん、パッと見は怖いけど、とても優しい人なんですよ。こんな人が運転するタクシーに乗れた人はとても幸運なのだと思います。
タクシーだけでなく、運転手不足は深刻です。これからは自動運転かななんて話も出てきますけど、なかなか進まないような気がします。そんな時代に夏子さんたちは、どんな働きをしていくのでしょうか。
モノレール会社に就職した夏子さんの後輩の話(モノ)が出てきて、「あっ、あの人」って思っちゃいましたよ。彼女も夏子さんの影響を受けた一人でしたものね。
ところで、夏子さんが本を買いに行った書店の書店員さんが実在の人物だというのにはビックリしました!
3770冊目(今年11冊目)
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