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『人生はそれでも続く』 読売新聞社会部「あれから」取材班 26-7-3766

Jinseihasoredemo

人生はそれでも続く

読売新聞社会部「あれから」取材班

新潮新書 963

 何か事件が起きて、突然注目の人になってしまい、知らない人から「あの人ね」という目で見られたり、罵声を浴びせられたりするようになって、人間不信になってしまって引きこもってしまったり、自殺しようとしたり。大変な人生を歩むことになってしまった人が、その後どうなっていったのかを追うドキュメントです。

 この本に登場する人の中で、わたしがはっきり覚えていたのは、『キラキラネーム「王子様」を改名した人』『映画「典子は今」』『佐村河内守のゴースト作曲者』『生協の白石さん』『三沢光晴の最後の試合相手』『アフリカから来た国会議員秘書』でした。

 それ以外で「ああ」と思ったのは、『甲子園で松井を5敬遠した投手』です。勝負のために松井と勝負しないと決定したのは監督であって、投手自身には責任はないのに、彼の人生に大きな重荷を背負わすことになってしまったのですよね。アマチュアスポーツの鑑のように扱われている高校野球だけど、監督から指示されたことしかやってはいけないというパワハラな部分が、今は少しは変わってきているのでしょうか?

 

 典子さんの映画は、もう40年以上前だったのですね。サリドマイド薬害は、わたしより少し後に生まれた子どもたちに深刻な障害を与えてしまいました。薬害という言葉が世間に広まったのは、サリドマイドがきっかけだったなということを思い出しました。

 『「私は誰?」日本に取り残された「碧眼」の6歳』という話は、この本で初めて知りました。両親がいなくなり、日本人家庭で育てられたマリアンヌさん。スウェーデンと米国の国籍に加え、日本の永住権も持つ彼女の運命は実に不思議でした。

 話題になったあの時から何年も経ち、すっかり忘れられた人もいれば、そうでない人もいます。最近でも、様々なニュースが飛び交っていますが、あっという間に忘れ去られて行きます。でも、当事者は生き続けていくし、本人がいなくなっても、家族や友人はその記憶をずっと持ち続けています。

 「人生はそれでも続く」のです。

3766冊目(今年7冊目)

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