『トラとミケ 6 たのしい日々』 ねこまき 26-9-3768
トラとミケ姉妹のお店には、町内のみなさんが大勢やってきます。夫婦で暮らす人も、ひとり暮らしの人も、三世代で暮らす人も、それぞれの暮らしがあり、それぞれの悩みを抱えています。
トラとミケは仲良し姉妹だけど、歳をとってきて心配事が増えました。でも、デパートの屋上で乗物に乗って遊んでみたら、童心に戻って心配事なんか忘れちゃいました。
娘が親を大事にしてくれるのはいいけれど、なかなか結婚しないのでお見合いを薦める親もいれば、嫁姑で大喧嘩しちゃった人もいます。当事者だけで話し合ってもなかなか先に進まない話も、第三者に相談すると、意外と上手くいくことがあります。そんなこんなで、町会の集まり「にゃーディアン」は、「よろず困りごと承ります」活動をすることになりました。
みんなの為にと思って、ずっと活躍してきたにゃーディアン会長さんですが、段々と歳を感じることが増えてきました。自分だけでなく奥さんも歳を取ったということに気づいたのは、奥さんが倒れてしまったからです。そこで彼はハッと気がついたんです。自分にとって一番大切な人は奥さんなのだということに。
この町には、冬の夜に「火の用心!」の声かけをする夜警団の人たちがいます。「マッチ一本火事の元!」って言ってから、「もう誰もマッチなんか使ってないよな」とボソっと言うところに、「そうだねぇ」って思ってしまいました。時代は変わったけど、火の用心が大事なのは変わりません。拍子木のカンカンって音を聞いて、冬だなぁって思える風情が、ここには残っているんです。
どうってことない日常が続くことの幸せを気がつくのは、それを失った時です。でも、心配ばかりしているわけにも行きません。毎日が「たのしい日々」でありますようにと、祈りたくなるのです。
3768冊目(今年9冊目)
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