『きょうも芸の夢をみる』 ファビアン 26-52-3811
「こじらせ男子とお茶をする」に登場していた、この著者のことをわたしは全然知りませんでした。彼はピース・又吉直樹率いる吉本興業の第一芸人文芸部所属だそうです。
この本には11篇の短編が収められています。どの話もお笑い芸人の日常が切り取られていて、特に「むかしむかし、ある喫煙所に」「しっくすん」のドタバタ感が面白いなぁって思いました。漫才の人だから、会話のテンポの良さはなかなかなものです。
お笑いで一発当てるぞ~と思って、業界へ飛び込んでくるんだけど、何年かするうちに自分の才能に自信を持てなくなっていく人や、コンテストに出られる年齢制限に来年ひっかかると焦る人、会社の営業のアドバイスを聞いているうちに、自分らしさが無くなっていくことに気づいて嫌気がさす人、こういうのは業界あるあるなのでしょうね。
せっかく、これだけ書けるんだから、お笑い以外の話を書いてもいいんじゃないかなって思います。実家のオカンの事とか、地元の友達との思い出とか、きっとたくさんあるのだと思うんだけど。そういうのはウケないって思ってるとしたら、もったいないなぁって思います。
お笑いは、今ブームになってますけど、かつての漫才ブームのアップとダウンを見て来た人間としては、この調子がいつまでも続くとは思えません。だからこそ、文章で食っていくぞという人が又吉以外にも出てきて欲しいなって思っているので、ファビアンには期待したいなぁ。
3811冊目(今年52冊目)
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