『ユリの便箋』 森川成美 26-65-3824
ユリと惺(さとる)は双子の兄弟です。エリはデザインの勉強をしたいと思っており、惺は洋服の勉強をしたいと思っていました。でも、彼らが生きていた大正時代には、美術学校は男子のみ、裁縫学校は女子のみしか入学することができませんでした。どうしても自分たちの夢を叶えたい2人は、入れ替わって学校へ通うという計画を立てました。
そして、めでたく入学することができ、それぞれの勉強を始めます。ユリは自分が女だとバレないようにドキドキしながら学校へ通っていたのですが、惺は割と細かいことは気にしていなくて、学校の同級生を家に連れてきて、「バレたらどうするの!」とケンカになったりもしました。
ユリの先生は、憧れの図案画家でした。彼が作るような便箋や封筒のような、おしゃれな文具を自分も作れるようになろうと頑張っていました。惺もファッションデザイナーになりたいと頑張っていました。でも時代は、世界大戦へ向かっていて、若い男性は徴兵検査を受けたり、兵隊にとられたりするようになってきました。そして、憧れの先生も、もう徴兵を避けられない時期に来ていたのです。
自分が進みたい進路を性別によってダメだと言われてしまうことは、かなり減りはしましたが、理系や医学へ進みたい女子には、まだまだ見えない壁があります。男子にだって、同じようなことがあるはずです。どうして、男か女かで判断されてしまうことが、いろいろとあるのでしょうか?
そして、夢を戦争によって奪われてしまうのも、とても悲しいことです。そんなことが二度と起きないようにと願います。
この物語の2人のように、彼らとともに頑張った人たちのように、様々な努力をした人がいたはずです。そのおかげで今の自由な世界があるのですよね。
3824冊目(今年65冊目)
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