『世界史と地理は同時に学べ!』 山崎圭一 26-83-3842
学生時代、地理はまぁまぁ興味があったけど、世界史にはちっとも興味がありませんでした。あのころに、この本があったらなぁと思うくらい、衝撃度が高い本です。世界史と地理は、間違いなくリンクしています!
イギリス連邦がコモンウェルス・オブ・ネイションズ(Commonwealth of Nations)というのだと、初めて知りました。かつては植民地だった国(カナダ、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど)の元首がイギリス国王(女王)であるという事は知っていましたが、その結びつきの強さには驚きます。
かつてボストンに旅した時に歩いたボストンコモン公園の名前の由来もここにあったのですね。そして、マサチューセッツ州の正式名が「 Commonwealth of Massachusetts」だという事にも驚いています。イギリス連邦には属していないアメリカだけど、ここにはかつての名残りが残っていたのです。
地球上の土地は動き続けています。プレート同士がぶつかって隆起するところもあれば、沈んでいくところもあります。ヒマラヤ山脈もかつては海だった土地が隆起してできたなんて、凄いことです。それぞれの土地の成り立ちによって、鉱物を含んでいたリ、化石燃料を含んでいたリします。そういう地下資源によって成立している土地も多くあります。
温められた水、すなわち「温泉」があるところに金や銀の鉱床ができやすい、ということは日本も金や銀が豊富に採れるという事です。戦国時代に盛んに開発された佐渡金山や石見銀山の例が挙げられます。P128
そういうことを考えたこともなかったなぁ。地理だけでなく地学も、こうやって考えると楽しくなってきますね。
神戸や長崎など、「良港」とされる街の背後には山や丘があり、一見、坂が多くて不便なような、山と海の間の狭い平野部や傾斜地に、人が密集して暮らしています。P21
高低差が大きい土地だと、船が横付けできるので、それが天然の港になるのだそうです。確かに、浅い海だとそれは無理です。水運が中心だった時代には、それが大きなポイントだったのですね。そうやって、地形によって街が形成されるということを初めて知りました。
土地を与えられた農民はリンカンたちの共和党を支持することになり、南北戦争で北部が勝利する支持基盤になりました。P137
豊かさを求めてアメリカへ渡ったけれど、ほとんどの人たちは土地を持っていませんでした。だから、 「5年間そこで耕作すれば、その土地をもらえるという法律(ホームステッド法)」によって、土地を得た人たちは、当然共和党を支持するようになります。
今の共和党員たちは、その頃の感情を引きずっているという事なのでしょうか。リンカンはすべての人を平等に、移民たちにも豊かな暮らしを、という思想でしたけど、今の政府はそれを正しく引き継いでいるとは思えません。
世界史と地理が、こんなにも密接な関係であると知れば、なぜあの国が隣の国へ攻めていくのか? 世界中に中国やインドの人がいるのか?などの意味が分かってきます。こういうことこそが、本当の勉強だと改めて感じました。
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